医療法人名南会

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名南病院褥瘡委員会の活動について

1.褥瘡とは

褥瘡の手当をする看護師メンバー
褥瘡の手当をする看護師メンバー

褥瘡(じょくそう)とはいわゆる床ずれのことです。お尻の仙骨部などの骨が飛び出したところによくできます。健康な人はどんなに熟睡して体重で皮膚の血流がとだえても、痛みやしびれで無意識のうちに寝返りをうちます。ところが寝たきりの方や知覚障害、マヒなどで運動ができない方が同じ姿勢で横になっていると、骨が飛び出しているところの筋肉や皮膚などが圧迫され血が通わなくなりやがて皮膚が壊されます。そして強い圧迫が長時間加われば筋肉におよぶ深 い褥瘡ができます。

褥瘡予防の第一の基本は、体圧分散寝具(ウレタン、空気で膨らますマット)を使うことです。私たちは仰向けで寝ているとき、頭部、肩甲骨部、仙骨部、足部の4点で体重を支えているので、体圧分散寝具を使うことにより負担を減らします。また褥瘡は体位変換の質と量、栄養状態も影響し低栄養状態ですと筋肉や皮下脂肪がやせて褥瘡発症の危険性が増すばかりでなく、すでにある褥瘡の治癒は遅くなるのです。治療は褥瘡の状態によって変わり、薬剤のみでなく外科的に壊死(黒ずんでしまったところ)組織を取り除いたり、ドレッシング材で傷を保護したり湿潤環境を整え組織の形成を助けるものなどを用いて行われます。

2.褥瘡委員会の発足

私は昨年の10月から名南病院の褥瘡委員会のメンバーに任命され月に1回の会議と回診に参加しています。褥瘡委員会は1997年10月に創傷治癒研究会として外科医の岡根医師により発足され、当時のメンバーは外科医、病棟看護師、薬剤師、事務各1名ずつでした。2002年10月より褥瘡対策未実施減算が開始となり名南病院でもこれからの高齢者医療を担っていくにあたり褥瘡の発生予防と適切な処置と対策を実施する体制を整えてきました。しかし、ここ数年人員の問題や業務の多忙により医師と看護師のみの活動となっていました。チーム医療が必要不可欠である昨今、岡根医師による要請で事務、薬剤師の再参加と栄養士が新たに参加することとなったのです。

3.褥瘡委員会の活動

月1回の会議で褥瘡発生予測表と経過表を用いて評価し、今まで何度か改めながら使用してきました。評価はまず看護師が行い、回診で医師により評価のチェックをしました。最終的にはある程度治療計画まで立てられることを目標とし委員会メンバー中心に他の看護師に指導していきました。薬剤やドレッシング材、体圧分散寝具の使用基準を作ることで適切なケアもできるようになりました。

2001年11月から当院では電子カルテが導入され、2002年11月からは褥瘡診療計画書も紙から電子カルテ上の管理となりました。栄養士、事務、薬剤師が会議に出るようになってからはその職種を生かし、栄養士は食事、濃厚流動食、微量元素(亜鉛、鉄、銅など)について、事務は診療報酬等について、薬剤師は薬剤、経管栄養について情報提供をし、知識の共有をはかっています。

現在、褥瘡診療計画書の入力は病棟看護師が誰でもできるようになり、褥瘡発生時には委員会の担当看護師が中心となって評価し、薬剤、ドレッシング材の選択を行っています。判断に困るときや改善がみられないときは、岡根医師に相談することになっています。回診時などでは薬剤師が判断(褥瘡についてまだ経験不足のため回診時は主にデジタルカメラで創部の撮影を担当)することもあります。当院では体圧分散寝具をいち早く採用し、充実してきたこと、予防に対する意識が高まったことにより褥瘡が減少し重症化することがなくなりました。

最近、栄養管理がすべての疾患治療のうえで共通する基本的医療のひとつとなってきています。栄養管理をおろそかにすれば、どんなによい治療をおこなったとしてもその効果は失われます。したがって栄養管理が確立された上で治療をおこなえば患者様の予後の改善が早くなります。この栄養管理を適切に実施することを栄養サポートといいます。

当院でも栄養管理について褥瘡委員会のメンバーをもとに、栄養サポートチームを立ち上げようと今年の6月より月二回の勉強会を始めました。知識のないところから始めていますのでなかなか前に進みませんが時間をかけて確かなものにして、患者様のためになればと考えています。

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